cali girl
桜井はカバンの中から黙ってタオルをとりだしてあたしに渡した。

「部活で使ったやつだからくせぇかもしんねぇけど。」

あいつが微笑む。

「…バカ」

あたしはあいつの匂いがするそのタオルで涙をふいた。

でもその優しさがあたしをまた泣かせる。

あたしが涙を止められないでいると、あいつがついに口を開いた。
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