弱気な誘惑 〜Under the Mistletoe〜
いつものフニャッとした笑顔でサラリと言われ、不覚にもドキッとしてしまった私。
高校卒業まで、デートすらしなかった私たちだが、上京して親の目がなくなったこともあり、二人で過ごす時間が増えた。
加減を知らずに飲みすぎて前後不覚になり、柴ちゃんの部屋で目覚めたこともある。
その時は、思わず血の気が引いたが、
「あ、目覚めた?おはよ」
まるで何事もなかったかのように——実際に何もなかったのだが——朝食を作ってくれていた。
何かあったらあったで困るくせに、ここまでケロリとしている彼を見て、ちょっと自信をなくしかけたのが本音でもある。
私って、かなり面倒臭い女なんだな…今更だが。
もし、本当に柴ちゃんのことを好きなら、さっさと告白するなり何なりしたらいいのに、自分の気持ちすらよく判らない。
勝手なのは百も承知だが、相手の出方次第のようなところもある。
高校卒業まで、デートすらしなかった私たちだが、上京して親の目がなくなったこともあり、二人で過ごす時間が増えた。
加減を知らずに飲みすぎて前後不覚になり、柴ちゃんの部屋で目覚めたこともある。
その時は、思わず血の気が引いたが、
「あ、目覚めた?おはよ」
まるで何事もなかったかのように——実際に何もなかったのだが——朝食を作ってくれていた。
何かあったらあったで困るくせに、ここまでケロリとしている彼を見て、ちょっと自信をなくしかけたのが本音でもある。
私って、かなり面倒臭い女なんだな…今更だが。
もし、本当に柴ちゃんのことを好きなら、さっさと告白するなり何なりしたらいいのに、自分の気持ちすらよく判らない。
勝手なのは百も承知だが、相手の出方次第のようなところもある。