気まぐれヤンキーは、私に夢中。

すれ違う気持ち

同居生活が始まって、早1週間が経過した。

とある夕方、リビングのソファの上を見ると、澪川がいつも着ている白いセーターが置いてあった。

セーターを手に取ると、袖のところがほつれている。

直しといてあげよう。



「何してんの?」



背後から澪川の声がして振り返る。



「袖のところ直そうと思って」

「…余計なことすんな」

「そんな言い方しなくてもいいと思う」



いつもは気に留めない天邪鬼な発言に今日はなんだか傷ついてしまい、むっとして言い返す。



「…チッ」


澪川は舌打ちをすると外に出ていってしまった。
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