気まぐれヤンキーは、私に夢中。
澪川side

また嫌な言い方をしてしまった。

あんな風に世話を焼かれたのは初めてで動揺した。

特に行く場所もなく、なんとなく歩みを進める。

はっと気付くと公園に着いていた。

ベンチに腰掛けて空を見上げる。



「…はぁー…」



大きなため息をつき、雲が流れていくのをぼーっと見つめた。

日が暮れる頃、気まずい気持ちを抱えながら真白の家に戻る。

リビングのドアを開けると、真白が夕飯の味見をしているところだった。



「おかえり、澪川。さっきはごめん」



手を止めて俺の方へ歩いてくる。



「別に…………俺もごめん」



小さい声だったけど、初めてこんな素直に言葉を発した。
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