気まぐれヤンキーは、私に夢中。
相変わらず冷たいけどなんだかんだ優しい澪川に、ちょっと笑みがこぼれる。

2人で緑色の芝生が生えている土手に横並びで座り、ソーダ味のアイスを2人で頬張りながら夜空を見上げる。



「真白って、夏似合うよな」



突然、ぼそっと澪川が呟いた。



「そうなの?」



ちょっと驚きつつ澪川の方を見る。



「…まっすぐで、向日葵みたいじゃん」

「向日葵…」

「…んだよ」

「なんでもない」



澪川らしくない甘い言葉に顔が火照る。嬉しい気持ちを胸の奥にしまって花火を見つめた。
< 30 / 34 >

この作品をシェア

pagetop