極道一家の一人娘は不良高校で天下をとりたい。

大会4

「よーい、はじめ。」
その途端、三田は桜那の方に走り、パンチを打った。
だが当然のように桜那はかわし、三田の額にそこそこ本気でパンチを1発打った。それでも三田はあまりの速さに避けきれず、パンチを額にもろでくらった。
「ありゃ、力出しすぎちゃったかな?」
桜那がそう言った途端、周りで歓声が沸き起こった。
「うぉーー、あいつすげえな?」
「いや、マジ強ぇよ。マジ尊敬だわ。」
「桜那様、一緒ついていきます!!」
三田は地面に仰向けに倒れ気絶していた。

強さで全てひっくり返るこの世界。
桜那が今まで生きてきた世界だ。

「それにしても態度変わりすぎじゃない?まぁいいけどさ。」
そうして桜那が呆れていると、さっき目があった男がこちらに歩いて来た。男は桜那の頬を右手でそっと触れながら言った。桜那より10センチは背の高い男の顔を見上げると、とてもイケメンだった。
「な、なんだよ!」
桜那が顔を赤らめながら言うと男は笑いながら言った。
「いやぁ、僕強い女の子が好きなんだ。君みたいなね?^ ^」
「どうかな、僕と…付き合わない?」

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