病室にいる天使ちゃん 。
始まり
「…はぁ …」
いつもの朝、目を開けるともう見飽きた天井が見える
窓の外には 近くの高校が見えて、遅刻しそうな生徒が慌てて走っている様子が伺える。
でも、僕はあの人たちと同じようには走れないし、青空の下を歩く事さえ許されない。
僕の心臓は欠陥品。生まれつきの心臓病。
だから、物心ついた頃からこの病院に居て、今まで生きてきた15年間 、外に出たのは片手で数えられるほどしか無い。
「さすがに暇だな…」
誰も来ない 静かすぎる病室の中で呟く。
そんな事をしていると、病室の扉が開いて、僕の担当看護師さんの 水野さんが車椅子を押して入って来る
「ほーら、蒼さん、検査の時間ですよ。」
「診察室に行きますよ、ほら 乗ってください。」
「はぁい」
水野さんの呼び掛けに、やる気のない返事をしてから、水野さんの助けをもらってベッドから車椅子に移る。
「それじゃあ、出発しますよ」
水野さんは、そう言いながらいつも 僕が驚かないよう慎重に車椅子を押してくれる。
僕は ビックリしたり運動をしたりすると発作が起きて 呼吸困難になってしまうから 何をするにも慎重にしないといけないらしい。
だから、水野さんも沢山時間をかけて診察室まで連れていってくれる。
「検査お疲れ様 。」
数十分して検査が終わると、水野さんはいつもお疲れ様 と言ってくれる。
頑張っているのはお医者さんの方なのに、何故か僕に。
そして、また時間をかけて病室へ戻る。
「今日も、ありがとうございました」
「良いのよ、蒼くんは検査も頑張ってるし、私も頑張らないとね」
病室へ戻り、水野さんにお礼を言う。
そして、運ばれてくれてあるご飯を食べながら ふと外を見る
桜の花がひらひらと舞っているのが見えて、「今は春なんだ。」と独り言を零す。
病室に居ると、季節の変化もあまり分からないから、窓の外に見える桜に少し新鮮味を感じる。
そうやって 僕の一日は始まる 。
いつもの朝、目を開けるともう見飽きた天井が見える
窓の外には 近くの高校が見えて、遅刻しそうな生徒が慌てて走っている様子が伺える。
でも、僕はあの人たちと同じようには走れないし、青空の下を歩く事さえ許されない。
僕の心臓は欠陥品。生まれつきの心臓病。
だから、物心ついた頃からこの病院に居て、今まで生きてきた15年間 、外に出たのは片手で数えられるほどしか無い。
「さすがに暇だな…」
誰も来ない 静かすぎる病室の中で呟く。
そんな事をしていると、病室の扉が開いて、僕の担当看護師さんの 水野さんが車椅子を押して入って来る
「ほーら、蒼さん、検査の時間ですよ。」
「診察室に行きますよ、ほら 乗ってください。」
「はぁい」
水野さんの呼び掛けに、やる気のない返事をしてから、水野さんの助けをもらってベッドから車椅子に移る。
「それじゃあ、出発しますよ」
水野さんは、そう言いながらいつも 僕が驚かないよう慎重に車椅子を押してくれる。
僕は ビックリしたり運動をしたりすると発作が起きて 呼吸困難になってしまうから 何をするにも慎重にしないといけないらしい。
だから、水野さんも沢山時間をかけて診察室まで連れていってくれる。
「検査お疲れ様 。」
数十分して検査が終わると、水野さんはいつもお疲れ様 と言ってくれる。
頑張っているのはお医者さんの方なのに、何故か僕に。
そして、また時間をかけて病室へ戻る。
「今日も、ありがとうございました」
「良いのよ、蒼くんは検査も頑張ってるし、私も頑張らないとね」
病室へ戻り、水野さんにお礼を言う。
そして、運ばれてくれてあるご飯を食べながら ふと外を見る
桜の花がひらひらと舞っているのが見えて、「今は春なんだ。」と独り言を零す。
病室に居ると、季節の変化もあまり分からないから、窓の外に見える桜に少し新鮮味を感じる。
そうやって 僕の一日は始まる 。