異世界から本物の聖女が召喚されたので、聖女見習いの幼女は不要のようです。 追放先でもふもふとパパに溺愛されているので、今更聖女になんてなりません!
1・見習い聖女、追放されました
「おお! お待ちしておりました! 聖女様!」
――異世界から、聖女が召喚されてきた。
(わたしはもう、必要ないみたい……)
見習い聖女のロルティは、現在6歳。
生まれてすぐに神殿の前に捨てられていたところを神官が発見し、保護された。
両親の顔を見たことのない彼女は、世話をしてくれる大人達の言いつけを守り、必死に立派な聖女になるべく努力を重ねてきたのだが――。
どうやら、すべてが無に帰す結果になってしまったようだ。
「ここ、どこ? あなた達は……誰?」
「聖女様! どうか我々を、お救いください!」
「えぇ? あたしが、聖女!?」
異世界から召喚された女性は、ロルティよりもずっと年上だった。
聖女の力は大人にならないと発揮できないと何度も言い聞かせられて育ってきた彼女にとって、目の前で神官達から聖女と崇められて困惑する女性の姿は、羨ましい存在でもあった。
(わたしも大人だったら、もっと違っていたのかな……?)
ロルティから聖女見習いと言う肩書きがなくなれば、何も残らない。
――異世界から、聖女が召喚されてきた。
(わたしはもう、必要ないみたい……)
見習い聖女のロルティは、現在6歳。
生まれてすぐに神殿の前に捨てられていたところを神官が発見し、保護された。
両親の顔を見たことのない彼女は、世話をしてくれる大人達の言いつけを守り、必死に立派な聖女になるべく努力を重ねてきたのだが――。
どうやら、すべてが無に帰す結果になってしまったようだ。
「ここ、どこ? あなた達は……誰?」
「聖女様! どうか我々を、お救いください!」
「えぇ? あたしが、聖女!?」
異世界から召喚された女性は、ロルティよりもずっと年上だった。
聖女の力は大人にならないと発揮できないと何度も言い聞かせられて育ってきた彼女にとって、目の前で神官達から聖女と崇められて困惑する女性の姿は、羨ましい存在でもあった。
(わたしも大人だったら、もっと違っていたのかな……?)
ロルティから聖女見習いと言う肩書きがなくなれば、何も残らない。