Devilの教え
「ああ」

「え? ちょ、ちょっと待って! そ、それってどういう意味?」

「ああ?」

 講義は終わりだとばかりに、言うだけ言って駅に向かって歩き始めようとしたアスマは、慌てて止めたあたしに顔を向けて眉を(ひそ)め、


「そういう意味だ」

 超面倒臭そうに呟き、やっぱりこれで終わりにしようとする。


「そういう意味って何!?」

「そういう意味はそういう意味だろうが」

「意味が全然分からない!」

「そりゃお前のオツムが悪いからだ」

 アスマは意地悪い笑み――を浮かべたはずなのに、そう感じたのはほんの一瞬で、それよりもその艶やかさに目を奪われた。


「聞いてんのかよ」
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