Devilの教え
「もうすぐだろ」
「もうすぐ?」
「ホワイトデー」
「あ!」
アスマに言われて思い出した日付と曜日に、短い声を上げたあたしにアスマは満足そうに微笑んで、
「『呪い』のお返しだ」
漆黒の瞳の奥を意地悪く光らせる。
毒牙に掛かるって事がどういう事なのか分からない。
アスマに口説かれた事なんてないし、きっとアスマはあたしを「女」としては見ていない。
だけど思った。
きっとアスマはこの瞳で――艶めかしく潤った漆黒の瞳で――「女」っていう生き物を魅了して悪魔の毒牙に掛けるんだろうって。
「もうすぐ?」
「ホワイトデー」
「あ!」
アスマに言われて思い出した日付と曜日に、短い声を上げたあたしにアスマは満足そうに微笑んで、
「『呪い』のお返しだ」
漆黒の瞳の奥を意地悪く光らせる。
毒牙に掛かるって事がどういう事なのか分からない。
アスマに口説かれた事なんてないし、きっとアスマはあたしを「女」としては見ていない。
だけど思った。
きっとアスマはこの瞳で――艶めかしく潤った漆黒の瞳で――「女」っていう生き物を魅了して悪魔の毒牙に掛けるんだろうって。