Devilの教え
「ねえ——あ! マサキさん久しぶりです!」

「こいつ……」

 瞬時にアスマからマサキさんに視線を向けると、アスマは呆れた声を出し、マサキさんは驚いたように目を見開く。


 その直後、マサキさんはまたクスクスと笑い始め、「相変わらずだな」と褒め言葉なのか何なのか分からない言葉を口にした。


 久しぶりに会ったマサキさんも相変わらずだった。


 マサキさんの形容はとっても難しい。


 病弱って訳じゃないのにそんな風に見えるのは、アスマに負けず劣《おと》らずの色白だからかもしれない。


 存在感はある。


 だけど影が薄い。
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