Devilの教え
「俺以上に適任はいねえだろ」

「へ?」

「ああ、まあそれはいい。とりあえず分かるように話せ」

 顔の前で手を振って、仕切り直しをしたアスマは、一応ちゃんと話を聞いてくれるつもりらしく、煙草を取り出しその場にしゃがみ込む。


 そんなアスマの隣に座り、地面を見つめて考えをまとめたあたしは、


「……スガ先輩とアサミ先輩が抱き合ってるの見ちゃった」

 一番手っ取り早いであろう言葉を吐き出した。


 アスマがどんな反応をするのかちょっと心配だった。


 まさか突然怒りだして、マサキさんに言うとか言い出すんじゃないかって心のどこかでハラハラしてた。


 けど。
< 219 / 455 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop