Devilの教え
「そいつ本人?」
「ああ。でもお前らが欲しいのは『友達』って名称の存在だけで、そいつ個人じゃねえって事。誰だっていいんだよ。そこそこ気が合って『道具』に使える相手なら」
「…………」
「だから『友達』なんてもんは、いなくてもいい。ただ寂しいだの退屈だのっていう自己中心的な考えで作る。自分を裏切るなら捨てる。で、また作る。代用可能な『友達』って存在が、そんなに重要なもんだとは俺には思えねえ」
「そ、そうかもしれないけど、それは『友達』だけじゃなく、『恋人』だってそうじゃん!? 裏切れば捨てる訳だし、また作って代用する訳だし!」
「『恋人』っつーのは、『友達』よりは『そいつ本人』を大事にしてるだろ。惚れた腫れたの話と『友達』はまた別の次元だ」
「まあ……そだね……」
「『友達』っつーのはめちゃくちゃ都合のいい存在で、恐ろしく自分の我儘を通せる」
「へ?」
「例えばお前の友達がどこぞの男と不倫したとする。それ聞いてもお前は怒ったりはしねえだろ。『ああ、そうなんだ』とか、場合によっちゃ『バレないようにね』なんて言うんだろ」
「……うん」
「ああ。でもお前らが欲しいのは『友達』って名称の存在だけで、そいつ個人じゃねえって事。誰だっていいんだよ。そこそこ気が合って『道具』に使える相手なら」
「…………」
「だから『友達』なんてもんは、いなくてもいい。ただ寂しいだの退屈だのっていう自己中心的な考えで作る。自分を裏切るなら捨てる。で、また作る。代用可能な『友達』って存在が、そんなに重要なもんだとは俺には思えねえ」
「そ、そうかもしれないけど、それは『友達』だけじゃなく、『恋人』だってそうじゃん!? 裏切れば捨てる訳だし、また作って代用する訳だし!」
「『恋人』っつーのは、『友達』よりは『そいつ本人』を大事にしてるだろ。惚れた腫れたの話と『友達』はまた別の次元だ」
「まあ……そだね……」
「『友達』っつーのはめちゃくちゃ都合のいい存在で、恐ろしく自分の我儘を通せる」
「へ?」
「例えばお前の友達がどこぞの男と不倫したとする。それ聞いてもお前は怒ったりはしねえだろ。『ああ、そうなんだ』とか、場合によっちゃ『バレないようにね』なんて言うんだろ」
「……うん」