Devilの教え
「ちゃんと理解したんだろうな」

「したよ。でもアスマはそんな事しないと思う」

「……全然分かってねえじゃねえか」

「分かってる。アスマの言ってる事は分かってる。でもアスマはそんな事しない」

「…………」

「あたし、アスマ以外にはこんな事頼まないし、信用しない」

「…………」

「あたしがアスマを信じるのは、いつもアスマがちゃんとあたしと向き合ってくれるからだよ」

「……お前如きが俺に説教垂れんな」

「えへっ」

 満面の笑みを浮かべたあたしに、「ちっ」と舌打ちをしたアスマは、最後のジュースを取り出すと姿勢を正す。


 そして。
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