Devilの教え
「だからその……」

「何だよ?」

「アスマみたいに……」

「俺みたいに?」

「……捻くれてんの?」

「上等」

 誤魔化したあたしをジロリと睨み、ベッドの枕元にある小さな冷蔵庫を指差したアスマは、


「ジュース入れとけ」

 それだけ言うとベッドに転がり大きく伸びをする。


「巣穴」とは違う男の部屋に少し緊張する。


 アスマと一緒にいるって事が更に緊張を(あお)ってる気がする。


 何だか――妙に――落ち着かない。
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