Devilの教え
 分かる。


 もう分かる。


 今日はやけに重いその口を、アスマがやっと開き始めるって事が。


「学校の勉強が今後どう役に立つかなんて事、俺が知る訳ねえだろ。そういうのは教えてる本人に聞いてこい」

「え……」

「俺は役に立たねえとは言い切れねえし、立つとも言い切れねえ」

「うう……」

「何があるか分かんねえだろ。絶対なんてもんこの世にはねえんだから」

「そう……だけど……」

「だから言う事はねえんだよ」

「で、でもさ!? 何でそんな役に立つか立たないか分からないもの勉強しなきゃいけないの!?」

「もしもの場合に備えてとかじゃねえの? 知らねえよ」
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