Devilの教え

温もりに


「おし、出ろ」

「え?」

「布団から出ろ」

「え?」

「話してやったろ。さっさと布団から出て行け」

「ま、まだある!」

 アスマの温もりの名残惜しさに、思わずそう口走ってしまったあたしに、


「何だよ」

 嫌々って感じで答えたアスマの体に擦り寄った。


「あのね?」

「何だ」

「アスマ、前にさ?」

「チンタラ喋んな」
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