Devilの教え


 結局のところ、学校が何なのかも、勉強ってものが将来何かの役に立つのかも全く分からない。


 それがアスマが言ったみたいに、追々分かっていくものなら、いつかあたしにも分かるもの……なのかもしれない。


 そんなつもりじゃなかったけど、「言い訳だ」ってアスマに言われて、心のどこかで「そうかも」って思った時点で、やっぱりそうだったのかもって思う。


 ただこれだけは言える。


 今は学校よりも、アスマから色々学びたいって思う。


 アスマの考え方に納得出来ようと出来まいと、とりあえずアスマがどんな事考えてるのかを知りたいって思う。


 目が覚めると目の前に、眠っているアスマがいた。


 その長い腕がいつの間にかあたしの体に巻き付いてた。


 温もりに擦り寄って、再びあたしは目を閉じた。
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