Devilの教え
「巣穴」に行ってるか行ってないかなんて、アスマには確認出来ないんだし、嘘吐けばどうとでもなると思った。


 けど、何でかアスマには嘘を吐けない。


 というよりは、吐きたくない。


 アスマはあたしの質問に、思ってる事を嘘偽りなく答えてくれる。


 そんなアスマに嘘を吐く事は裏切ってる事になる気がした。


 だから。


「何だ? 元気ねえな。何かあったか?」

 いくら顔が合わせ辛いって思ってても、心配そうに顔を覗き込んでくるスガ先輩と、今まで通りにしなきゃいけない。


「何にもない! 大丈夫!」

「ならいいけど」
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