Devilの教え
「そうだよ! さっきしてきたんだよ!」
「んああ?」
「『きちょに迎えに来い』って電話してきた!」
「ばーか、俺が呼んだのはお前じゃなくて――ああ、お前に掛けてる。間違えた」
スマホの発信履歴を見ながらおっとりとした口調でそう言ったアスマは、あたしに視線を戻すと「間違いだ、間違い」と繰り返す。
だけど視点が合わせられないくらいに酔っぱらってるらしいアスマの目は、あたしじゃなくもっと後ろを見てて、それがまた可笑しかった。
「アスマ大丈夫?」
「な訳ねえだろ」
「だいぶ飲んでる?」
「かなり……二十時間くらい……」
「はい!?」
「たいきゅう勝負だ、たいきゅう勝負」
「んああ?」
「『きちょに迎えに来い』って電話してきた!」
「ばーか、俺が呼んだのはお前じゃなくて――ああ、お前に掛けてる。間違えた」
スマホの発信履歴を見ながらおっとりとした口調でそう言ったアスマは、あたしに視線を戻すと「間違いだ、間違い」と繰り返す。
だけど視点が合わせられないくらいに酔っぱらってるらしいアスマの目は、あたしじゃなくもっと後ろを見てて、それがまた可笑しかった。
「アスマ大丈夫?」
「な訳ねえだろ」
「だいぶ飲んでる?」
「かなり……二十時間くらい……」
「はい!?」
「たいきゅう勝負だ、たいきゅう勝負」