Devilの教え
後部座席のアスマは、向こう側の窓に頭を付けて既に眠ってて、
「まあ、九割大丈夫だ」
男の人はそう言うと、さっさとお店の中に戻っていった。
事前に男の人が行く先を告げてくれていたらしく、あたしが乗り込むとタクシーはすぐにアスマの家の方角へ走り出した。
家に着いたらシャンとするって言葉を鵜呑みにした訳じゃないけど、何となく、本当に何となく、そうなるような気がした。
今までのアスマの行動からして、品行はよくないにしても、家族に迷惑を掛けないという事だけは心掛けてるらしい。
――もしかしてアスマのお父さんは怖いんだろうか。
お坊さんって優しいってイメージと、怖いってイメージがある。
「喝っ!」って棒で背中だか肩だかを叩くお坊さんは怖そうだし、アスマのお父さんもそんな感じなんだろうか。
「まあ、九割大丈夫だ」
男の人はそう言うと、さっさとお店の中に戻っていった。
事前に男の人が行く先を告げてくれていたらしく、あたしが乗り込むとタクシーはすぐにアスマの家の方角へ走り出した。
家に着いたらシャンとするって言葉を鵜呑みにした訳じゃないけど、何となく、本当に何となく、そうなるような気がした。
今までのアスマの行動からして、品行はよくないにしても、家族に迷惑を掛けないという事だけは心掛けてるらしい。
――もしかしてアスマのお父さんは怖いんだろうか。
お坊さんって優しいってイメージと、怖いってイメージがある。
「喝っ!」って棒で背中だか肩だかを叩くお坊さんは怖そうだし、アスマのお父さんもそんな感じなんだろうか。