Devilの教え

「ど、どういう……事ッ!」

 泣きじゃくるあたしの言葉は途切れ途切れで。


「……こっちが……聞きてえ……つーんだよ……」

 ベッドに横たわるアスマの言葉も途切れ途切れ。


 でもアスマの言葉が途切れてるのは、吐く息が荒いからで、


「事故にでも遭ったのかと思ったら風邪って何!」

 アスマは高熱を出してぶっ倒れてた。


 カラオケボックスまで迎えにきたスガ先輩は、何を聞いても何も答えてくれなくて、すぐにあたしをバイクの後ろに乗せて、一直線にアスマの家に向かった。


 その時点で気付けば良かった。


 普通事故とかなら病院なのに、アスマの家に送られた事がまずおかしい。
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