Devilの教え
運命って何?
「の、呪い?」
「ん?」
自分で言った事なのに、あたしの聞き返しにすっ呆けた声を出した悪魔は、
「呪いって何?」
きちんと質問すると「あー」と小さく唸った。
「女はよく呪いを掛けるだろ?」
「か、掛けないよ!」
「そうか?」
「そんなの聞いた事ないよ! 呪いの方法だって知らないし! 髪の毛入れたりするの?」
「じゃなくて」
悪魔はそこで一旦言葉を止め、チョコレートの箱を持ったまま膝に手を置き「よいしょ」と立ち上がる。
その所為で悪魔の視線が見上げられてるものじゃなく見下ろされるものに変わり、何故か威圧さを感じて少し息苦しくなった。