Devilの教え
 でもそうじゃなくて、ただ純粋に会いたいだけで、何となく話を――聞いて欲しい。


 だから力強く否定したのに、


「んじゃ、どういう意味なんだ?」

「別に意味はなくて、ただ何となく会いたいなって」

「危ねえ! そりゃ危ねえ! そりゃ無自覚ながらも完全にアスマさんの毒牙に掛かってんぞ!」

「ち、違ッ!」

「違わねえ!」

 スガ先輩は全然信じてくれない。


 その上。


「ダメだ、ダメだ。絶対えダメだ!」

 耳が痛くなる程大きな声でそう喚いて、再度床に転がりさっきまで読んでた雑誌に視線を戻した。
< 72 / 455 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop