青い月は、春を待つ。
次の日、朝起きた瞬間から昨日の頭痛が残っており、「痛ぁ、、、。」と表情を歪める。
二日酔い?
でも頭痛だけで、具合は悪くない。
それに二日酔いになるほど、飲んでないのになぁ。
そう思いながら、わたしはロキソニンを飲み、いつも通り出勤した。
「おはようございます。」
出社すると、既に青倉くんが来ていた。
「あ、春瀬課長。おはようございます。」
「おはよう。大丈夫?二日酔いになってない?」
「大丈夫です!でも、昨日は自分の割には飲み過ぎました。」
そう言いながら、ヘヘッと笑う青倉くん。
「とりあえず、今日も見浦さんの指示通りにお願いね。分からなかったら聞きに来て?」
「分かりました!」
わたしは青倉くんとの会話のあと、給湯室に向かった。
ロキソニンを飲んできたのに全然頭痛が治らない。
わたしは気を紛らわす為に珈琲を淹れると、珈琲を飲みながら溜め息をついた。
すると、給湯室のドアが開く音がした。
振り返ると、給湯室に入って来たのは杉井課長で「どうした?大丈夫か?」と、朝から給湯室に向かうわたしが気になり、心配して来てくれたようだった。
「うん、何か頭が痛くて。薬飲んできたのに、全然効かないんだよね。」
「疲れた溜まってるんじゃない?毎日残業ばっかしてるからだよ。ちゃんと田んぼ三姉妹にも仕事させないと。」
「分かってるけど、いくら言ったって、わたしの言う事なんて聞かないのよ。」
そう言いながら、わたしは目をキツく閉じ、頭の右側を強く押さえた。