青い月は、春を待つ。
その日、わたしと青倉くんと22時くらいまで飲み食べをしながら、色んな話をした。
仕事の話はもちろん、青倉くんに恋人は居ないのか訊かれ、「仕事ばっかりしてきたから、仕事が恋人かな。」なんて言ったら、「春瀬課長、美人なのに勿体ないですよ!」と言われ、「杉井課長は?仲良いですよね?」と言われたので、「杉井課長は仲良いだけ。杉井課長、ちゃんと奥さんいるからね?」と答えた。
青倉くんがわたしの事ばかりを訊いてくるので、わたしも「青倉くんは?彼女いないの?」と訊くと、青倉くんは「いないですよ。俺、女運ないんですよね〜。」と頭を抱えていた。
どうやら、歴代の彼女全員に浮気をされてきたらしい。
「でも青倉くんモテるでしょ?深田さんたちがイケメンだって言ってたよ。」とわたしが言うと、青倉くんは「深田さんたちにモテても嬉しくないですよ。」と苦笑いを浮かべたので、わたしは笑った。
青倉くんのおかげで久しぶりに楽しい一時を過ごせた。
お会計はもちろんわたしの奢りで、帰りは「また明日ね!」と、それぞれタクシーで帰宅し、わたしは帰宅をしてまず玄関の電気を点けた。
そして、ドアの鍵を閉め、廊下を通りリビングへ向かう。
リビングに入り、電気を点けると、電気の光に目が眩み、頭痛がした。
あれ?飲み過ぎた?でも2杯しか飲んでないのになぁ。
元々、お酒は強くないけど、更に弱くなったのかな。
そう思いながら、カーテンを閉める。
わたしはこのまま座ってしまうと動きたくなくなってしまいそうだったので、すぐにシャワーを浴びに行った。
シャワーだけでも体力が消耗され、わたしはシャワーから上がると最後の力を振り絞って髪を乾かし、歯を磨くとベッドに倒れ込んだ。
わたしって、こんなに体力なかったっけ?
もうすぐ40になるし、年のせいなのかなぁ。
そう思いながらも、わたしはいつの間にか眠りに落ちていた。