ドアマットヒロインは、 速攻終了いたします!~堅物のはずがワンコの公爵様に溺愛されてます~
 ホテルのレストランや、ガラス工房のレストランで、領地産の野菜を使いたい。
 これはいわば、地産地消というやつだ。

「今後、領内に人を呼ぶ予定です。それは、よその領地や王都からの旅行者です。そこで、我が領地の美味しい野菜や、山や海の幸などを召し上がって頂き、この地でそれらを購入して貰うというルートを考えています」

 領地で販売できれば、王都への運送費もかからないし、鮮度も良いまま販売できる。
 いわゆる道の駅方式の販売方法。これが上手くまわれば、我が領のウリにもなるのだ。
 まぁそう上手くいくかはわからないけれど。

 私の発言に、長たちは皆顔を見合わせたあと、ぽつぽつと拍手がおこり、その後全員が立ち上がった。

「その方針に、賛成します」

 モルビット村の村長、ルルットさんが口火を切ると、皆が次々に賛成すると言いながら手を叩く。
 不安そうな顔は皆から消え去り、笑顔が浮かんでいる。
 こうして、我が領の今後の計画が、皆に支持されることになったのだった。
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