ドアマットヒロインは、 速攻終了いたします!~堅物のはずがワンコの公爵様に溺愛されてます~
状況をしっかりと写し取るには、観察眼の鋭い侍女頭の彼女が向いている。
さらに、上から俯瞰で見ることで、全体像も掴みやすくなる。
私は地上から、状況を確認せねばなるまい。
「おい! レダはどこだ! 我がルイジアーナ領が困っているのだ。嫁いだ娘が、実家を援助するのは当然だろう」
「そうだ! 妹は兄を助けるべきだ! そもそも忌み子を家においてやってただけで、感謝されるべきなのに、恩を仇で返しやがって」
聞くに耐えない言葉を吐き出す二人に、王都警備隊が来るのを待ちきれなくなさそうになった、その時。
「そこの二人を押さえよ!」
良く通る声が響いたかと思うと、馬の足音が一斉に駆ける。
そうして、すぐに件の二人の叫び声が聞こえた。
「なななななななにをする! 俺をルイジアーナ伯爵とわかっての狼藉か!」
「俺は次期伯爵だぞ! お前ら下郎が触れて良い存在ではない!」
「ほう……。ルイジアーナ伯爵家とは、スンデルネ侯爵家よりも偉いのか」
愚かな二人を取り押さえる指示を出していたのは、スンデルネ侯爵のご長男。つまり嫡子。
スンデルネ侯爵家は、騎士団を統括する役職を家長が代々引き継いでいる。
要は、軍事の要を押さえているわけだ。
「へぁっ?! ひ、ひぃっ! ち、違います。もももも、申し訳ありません! お、おい、お前もっ」
「ひゃ、ひゃい、父上! た、たいへん申し訳ありませんっ!」
見事なまでの手のひら返し。
見ていて笑いが出そうだ。
さらに、上から俯瞰で見ることで、全体像も掴みやすくなる。
私は地上から、状況を確認せねばなるまい。
「おい! レダはどこだ! 我がルイジアーナ領が困っているのだ。嫁いだ娘が、実家を援助するのは当然だろう」
「そうだ! 妹は兄を助けるべきだ! そもそも忌み子を家においてやってただけで、感謝されるべきなのに、恩を仇で返しやがって」
聞くに耐えない言葉を吐き出す二人に、王都警備隊が来るのを待ちきれなくなさそうになった、その時。
「そこの二人を押さえよ!」
良く通る声が響いたかと思うと、馬の足音が一斉に駆ける。
そうして、すぐに件の二人の叫び声が聞こえた。
「なななななななにをする! 俺をルイジアーナ伯爵とわかっての狼藉か!」
「俺は次期伯爵だぞ! お前ら下郎が触れて良い存在ではない!」
「ほう……。ルイジアーナ伯爵家とは、スンデルネ侯爵家よりも偉いのか」
愚かな二人を取り押さえる指示を出していたのは、スンデルネ侯爵のご長男。つまり嫡子。
スンデルネ侯爵家は、騎士団を統括する役職を家長が代々引き継いでいる。
要は、軍事の要を押さえているわけだ。
「へぁっ?! ひ、ひぃっ! ち、違います。もももも、申し訳ありません! お、おい、お前もっ」
「ひゃ、ひゃい、父上! た、たいへん申し訳ありませんっ!」
見事なまでの手のひら返し。
見ていて笑いが出そうだ。