ドアマットヒロインは、 速攻終了いたします!~堅物のはずがワンコの公爵様に溺愛されてます~
指示を出して、ようやく動き出す。
危険手当もあわせてそこそこのお給料を渡しているのだけれど、どうも金額に働きが見合っていないようだ。
馬車が門を通る。ゆっくりとアプローチを通り、小さな噴水を横切って玄関に到着した。
ギース様が先に降り、私をエスコートして降ろしてくれる。
玄関に目を遣れば、お父様とお兄様、そして執事に侍女頭が揃って目を丸くしていた。
ふふふ。気分が、良いわね!
「こ、これはフォルティア公爵閣下。娘がなにか……」
「あぁいや。今日は一つ挨拶とあと──見学をね」
「見学……ですか?」
「ええ。レダ嬢と、あなた方のお話し合いをね」
貴族らしい含みを持たせながらも、ギース様は私に向ける表情とは真反対の、堅物公爵らしい冷ややかな顔を家人たちに向ける。
それにひやりとしたのか、お父様は足早に中にギース様を案内した。
その後を私が続く。
応接室にギース様をお連れし、そのまま私も彼の隣に座ると、お父様とお兄様がぎょっとした顔を浮かべた。
まぁそうでしょうね。
「ふふふ。二人とも、こちらに座って下さいな。大切なお話があるのです」
「レダ。お前はいつもと随分話し方が違うな? 随分と父に向かって偉そうではないか」
「そうだレダ。閣下の前だからこそ、俺も父上も優しい顔をしているが、後でわかっているだろうな」
あらあら、その閣下の前で、良くもそんなことが言えるわねぇ。
思わずくすくすと笑ってしまう。
危険手当もあわせてそこそこのお給料を渡しているのだけれど、どうも金額に働きが見合っていないようだ。
馬車が門を通る。ゆっくりとアプローチを通り、小さな噴水を横切って玄関に到着した。
ギース様が先に降り、私をエスコートして降ろしてくれる。
玄関に目を遣れば、お父様とお兄様、そして執事に侍女頭が揃って目を丸くしていた。
ふふふ。気分が、良いわね!
「こ、これはフォルティア公爵閣下。娘がなにか……」
「あぁいや。今日は一つ挨拶とあと──見学をね」
「見学……ですか?」
「ええ。レダ嬢と、あなた方のお話し合いをね」
貴族らしい含みを持たせながらも、ギース様は私に向ける表情とは真反対の、堅物公爵らしい冷ややかな顔を家人たちに向ける。
それにひやりとしたのか、お父様は足早に中にギース様を案内した。
その後を私が続く。
応接室にギース様をお連れし、そのまま私も彼の隣に座ると、お父様とお兄様がぎょっとした顔を浮かべた。
まぁそうでしょうね。
「ふふふ。二人とも、こちらに座って下さいな。大切なお話があるのです」
「レダ。お前はいつもと随分話し方が違うな? 随分と父に向かって偉そうではないか」
「そうだレダ。閣下の前だからこそ、俺も父上も優しい顔をしているが、後でわかっているだろうな」
あらあら、その閣下の前で、良くもそんなことが言えるわねぇ。
思わずくすくすと笑ってしまう。