ドアマットヒロインは、 速攻終了いたします!~堅物のはずがワンコの公爵様に溺愛されてます~
12:かくして公爵家での生活の始まりが
「え? あの日どうしてキラキラした目で奥様を見ていたか、ですか?」
公爵家に入り一週間が過ぎた。
最初はふかふかすぎるベッドにも、良い香りのするお風呂にも、豪勢なお食事にも戸惑ったけれど、それもすぐに慣れた。
人間、慣れるのって結構すぐよね。
侍女頭のマティは、私の筆頭侍女にもなった。
私があまり貴族令嬢ぽくないので、打ち解けるのにも時間はそうかからなかった。
彼女は子爵家の三女だそうで、結婚する気もないまま若いときに公爵邸に行儀見習いとして入ったそうだ。そのまま前公爵夫人に気に入られ、働いている内に、同僚でもある執事のソワと恋に落ちたとか。
「そうなのよ。なんだか使用人の皆さんが、やたらキラキラした目で私を見ていたから」
「ああ! それは旦那様が、あんなにも奥様にデレデレだったからですよ。女性なんて一切合切興味がないと言わんばかりの方でしたからね」
「とてもそんなギース様は想像できないわ」
「奥様に一目惚れだったと伺ってますよ」
「一目惚れ……というか。私の元婚約者への啖呵に惚れられたというか」
その言葉に、彼女は相好を崩す。
公爵家に入り一週間が過ぎた。
最初はふかふかすぎるベッドにも、良い香りのするお風呂にも、豪勢なお食事にも戸惑ったけれど、それもすぐに慣れた。
人間、慣れるのって結構すぐよね。
侍女頭のマティは、私の筆頭侍女にもなった。
私があまり貴族令嬢ぽくないので、打ち解けるのにも時間はそうかからなかった。
彼女は子爵家の三女だそうで、結婚する気もないまま若いときに公爵邸に行儀見習いとして入ったそうだ。そのまま前公爵夫人に気に入られ、働いている内に、同僚でもある執事のソワと恋に落ちたとか。
「そうなのよ。なんだか使用人の皆さんが、やたらキラキラした目で私を見ていたから」
「ああ! それは旦那様が、あんなにも奥様にデレデレだったからですよ。女性なんて一切合切興味がないと言わんばかりの方でしたからね」
「とてもそんなギース様は想像できないわ」
「奥様に一目惚れだったと伺ってますよ」
「一目惚れ……というか。私の元婚約者への啖呵に惚れられたというか」
その言葉に、彼女は相好を崩す。