ドアマットヒロインは、 速攻終了いたします!~堅物のはずがワンコの公爵様に溺愛されてます~
14:ついに到着貧乏公爵領
王都から馬車で二日。
ゆらゆらと揺られ、途中簡易的な宿に泊まりながら、ついにフォルティア公爵領に到着した。
馬車の窓から見える景色は、とても長閑で美しいとは言えないものだった。
冷害のあとも続く不作で、どこか領内がどんよりとしている。
私と一緒に来てくれたのは、女性騎士のシュクリム。訓練で日に焼けた肌が、とても美しい。その肌に、真っ黒の髪の毛が映えるのよね。ポニーテールだなんて、剣道女子っぽくて良い。
「シュクリム、長旅に付き合ってくれてありがとう」
「何を仰いますか、奥様。私は奥様の護衛。どこにでもついていきます!」
この二日間で、シュクリムはすっかり懐いてくれた。
騎士である彼女は、私の気質があうのだろう。
おっとりお嬢さんと女性騎士だと、テンポも違うだろうけれど、前世の記憶を取り戻した私は、端的に言って庶民みたいな気質だからね。
「さぁ、まもなく公爵邸カントリーハウスですよ」
シュクリムの声と共に見えた門は、石造りの壁に続く、とても大きな鉄のもの。
その脇には小さなかわいい小屋があった。
「門番小屋です」
「なるほど」
領地の使用人は、領地で採用している者達なので、できるだけ人数を減らさずに雇いたいと言っていたギース様を思い出す。
ゆらゆらと揺られ、途中簡易的な宿に泊まりながら、ついにフォルティア公爵領に到着した。
馬車の窓から見える景色は、とても長閑で美しいとは言えないものだった。
冷害のあとも続く不作で、どこか領内がどんよりとしている。
私と一緒に来てくれたのは、女性騎士のシュクリム。訓練で日に焼けた肌が、とても美しい。その肌に、真っ黒の髪の毛が映えるのよね。ポニーテールだなんて、剣道女子っぽくて良い。
「シュクリム、長旅に付き合ってくれてありがとう」
「何を仰いますか、奥様。私は奥様の護衛。どこにでもついていきます!」
この二日間で、シュクリムはすっかり懐いてくれた。
騎士である彼女は、私の気質があうのだろう。
おっとりお嬢さんと女性騎士だと、テンポも違うだろうけれど、前世の記憶を取り戻した私は、端的に言って庶民みたいな気質だからね。
「さぁ、まもなく公爵邸カントリーハウスですよ」
シュクリムの声と共に見えた門は、石造りの壁に続く、とても大きな鉄のもの。
その脇には小さなかわいい小屋があった。
「門番小屋です」
「なるほど」
領地の使用人は、領地で採用している者達なので、できるだけ人数を減らさずに雇いたいと言っていたギース様を思い出す。