ドアマットヒロインは、 速攻終了いたします!~堅物のはずがワンコの公爵様に溺愛されてます~
私の言葉に、ギース様も頷く。
「あなたの言いたいことはわかる。ただ、ガラス職人の多くは他領に移住してしまっているんだ」
「ええ、その話は以前伺っております。でもそれは、職人に再び戻っていただけば良い話じゃないですか」
ギース様が流石に怪訝そうな顔で私を見た。
何を簡単に言ってるんだこの女……まではいかなくとも、似たようなことは思ってるかもしれないわね。
「彼らが移住したのは、働く場を求めて。で、あればよりよい環境を用意すれば、戻って来るでしょう?」
「しかし……今そんなに給料を払えるガラス工房などないぞ。むしろ、ガラス工房自体が残っているかも怪しい」
「ありません」
「え?」
「今現在、営業がきちんとできている工房はありません、と申し上げたのです」
「ではあなたが言う、より良い条件とは」
ふふふ。
眉間にシワを寄せて考えている美形も、悪くないわ。眼福眼福……。
なんて言ってると、ギース様が悩み過ぎちゃうわね。
「領主がバックアップして、工房を興すのです」
「つまり俺が?」
「ええ、あなたが──とは言っても、領主が表に出て事業をするなんて、良いことなんてありません。と、言うわけでですね」
私はにっこりと笑みを浮かべ、ギース様に告げた。
「ギース様、あなたのイイ人を紹介してくださいな」
「あなたの言いたいことはわかる。ただ、ガラス職人の多くは他領に移住してしまっているんだ」
「ええ、その話は以前伺っております。でもそれは、職人に再び戻っていただけば良い話じゃないですか」
ギース様が流石に怪訝そうな顔で私を見た。
何を簡単に言ってるんだこの女……まではいかなくとも、似たようなことは思ってるかもしれないわね。
「彼らが移住したのは、働く場を求めて。で、あればよりよい環境を用意すれば、戻って来るでしょう?」
「しかし……今そんなに給料を払えるガラス工房などないぞ。むしろ、ガラス工房自体が残っているかも怪しい」
「ありません」
「え?」
「今現在、営業がきちんとできている工房はありません、と申し上げたのです」
「ではあなたが言う、より良い条件とは」
ふふふ。
眉間にシワを寄せて考えている美形も、悪くないわ。眼福眼福……。
なんて言ってると、ギース様が悩み過ぎちゃうわね。
「領主がバックアップして、工房を興すのです」
「つまり俺が?」
「ええ、あなたが──とは言っても、領主が表に出て事業をするなんて、良いことなんてありません。と、言うわけでですね」
私はにっこりと笑みを浮かべ、ギース様に告げた。
「ギース様、あなたのイイ人を紹介してくださいな」