本当の愛を知った御曹司ギタリストは歌姫を溺愛する
ポッと分かりやすく頬を染める亜里沙が可愛くて仕方ない。

「結婚したいって心から思ったのは亜里沙だけだよ」

「そ、それはそれは…私なんて…」

「私なんてじゃないよ。一人でここまで逞しく生きてきたじゃないか。今ならなんとなくわかるな」

「え?」

「亜里沙の歌声を初めて聴いた時、胸に響いた。深みのある感情の乗せ方に心が揺さぶられた」

「そ、そんなっ」

「もう俺、あの時惚れてたんだよ。だから控え室まで行って捕まえたいって」

「獅音、最初すごく感じ悪かったよ」

「はは。ごめんな、まだ自覚してなくて」

最初はただの興味とか、軽い気持ちだった。
何で興味を持ったのかなんて気にも留めてなかった。

「でも優しい人なのかなって」

「俺、優しい?」

「優しいでしょ! それこそ自覚ないの!?」
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