本当の愛を知った御曹司ギタリストは歌姫を溺愛する
「でもやっぱ可愛いってあんま嬉しくないなー」

なんて言って天井を向く。

「え、なんで? 最高の褒め言葉なんだけど。最強でしょ可愛いって。何したって許されるよ?」

「はは。なんだそれ。カッコいいって言われたいー」

今度は顔を戻したかと思えば耳を噛みつかれた。

なんの戯れなのこれ。

「カッコいいカッコいい」

「うわー。思ってねー」

思ってるっちゅーに。
獅音ほどカッコいい人知らないよ。
それは容姿だけじゃなくて、中身も全て。

「ねぇ、そろそろのぼせそう」

「だな。俺も、あちー。あがろ」

「うん。あがろ」

こういう時は二人して切り替えが早い。

チュッとひとつキスをして二人揃ってお風呂から出たのだった。
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