本当の愛を知った御曹司ギタリストは歌姫を溺愛する
「挙式は二人で挙げよ」

「え…」

獅音は私の頭を撫でて優しくおでこにキスを落とす。

獅音…

「うん…。ありがとう」

「俺がそうしたいの」

「でも大丈夫なの?」

その一ノ瀬家的に…

「ああ…。実はな、公表した事でやっぱり一ノ瀬的には大々的に披露宴はした方がよさそうなんだ。でもそれには家族というより、仕事関係の人たち向けになんだよな。付き合ってくれるか?」

「そりゃもちろん!」

「悪いな」

「全然!」

「坊ちゃんなもんでよ」

そう言ってニヤつきながら笑う獅音が面白い。

「そうだったね。忘れてたわ」

私もふざけてそんな事を言ってみる。

「ククククッ」

見つめ合いお互いどちらからともなくキスをする。

んーまっ! っと何回も遊ぶように。

「ふふふふ」
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