本当の愛を知った御曹司ギタリストは歌姫を溺愛する
厚く固くなった指先は、驚くほど優しく私に触れる。

丁寧で大事にされてると伝わるような。

そして朝からしっかり愛を注がれシャワーを浴びていよいよグランドキャニオンへ向かった。

太陽の光を燦々と浴びる中、獅音がお気に召したあのウェディングドレスに身を包み二人でポーズをとっていく。

自然が作り上げた湾曲を描く何層にもなる岩肌。

まさに芸術的でエネルギッシュだ。

大自然の中、絶壁に立ちスリルを感じながら撮影に挑む。

ずっと獅音は私の腰に手を回し、守ってくれてるようでそんな心づかいが私の胸を熱くさせた。

獅音はいつだって私を優先する。

とても自然に。

この大自然のように、広くて逞しくて美しい心の持ち主だ。
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