本当の愛を知った御曹司ギタリストは歌姫を溺愛する
あの時はまさか自分が獅音と結婚するだなんて思ってもなかった。

こんなに幸せな気持ちにさせてくれるなんて。

たくさんのピンチを助けてくれたヒーローだ。

私が私でいられる唯一の居場所。

安心と安らぎと幸せをくれるそんな彼の手を私は一生離さない。

そして私も外でクールに演じてる彼の安らぎの場所になりたい。

私は獅音が作った歌を歌う。
獅音が書いた英語の歌詞に気持ちを乗せて。

"僕に愛し愛される悦びを教えてくれたたった一人の人"

「私もだよ。獅音」

獅音は目を一瞬大きく開けるも、すぐにフッと微笑んだ。

「ああ。亜里沙だけ」

そう言って繋いだ手を口元に持っていくとキスを落とした。

「愛してる」

「俺も。愛してる」

クラクションを鳴らされる中私たちは永遠の愛を誓うようにキスを交わす。

何度も何度も。

このまま時が止まればいいのにと思いながら。

心の中で私はずっと獅音の歌を歌う。

あなただけにこの歌が届きますようにと。


ーENDー







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