本当の愛を知った御曹司ギタリストは歌姫を溺愛する
「ほら、初めての失恋に乾杯しようぜ!」

なんでだよ。
涼太を睨みながらも、結局乾杯して一気に酒を煽った。

「お前、結構ダメージ受けてんな」

雷に肩を叩かれた。

ダメージか…

あんな思い通りにいかない女は初めてだった。
何かをへし折られた感覚だ。

てか失恋て何よ。
俺別に惚れてなんて…ないし。

「もう会わないの?」

ZENにそんな事を聞かれる。

「会わないだろうな」

ライブにも来て欲しくなさそうだったし。
家も教えてくれなかったし。
ホテルも断られたし。

ライブ中だって睨まれてたし。

俺、完全に嫌われてんじゃん。

寿司はたまたま好物だったから着いてきただけ。

そういう事だろ。

なんだこのしてやられた感じは。

その後もガンガン酒を煽った。

「荒れてんねー」

「うるせ。ほっとけ」

メンバーと別れて、ベロベロになった俺はヤケクソでまた適当なClubに入った。

そして適当な女を見つけてホテルへ連れ込む。

ほら、ちょろい。
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