本当の愛を知った御曹司ギタリストは歌姫を溺愛する
最後まで気だるそうに話すのは変わらなかったけど、届けてくれるみたいだし親切な人ではあるのかな?

「瑠美、ありがと」

「どうだった?」

「なんか拾ってくれた人、仕事終わりにここまで届けてくれるって」

「そっか、よかったね無事見つかって」

「うん、ありがとね!」

「どんな人だった?」

私は電話でのやりとりを思い出す。

「あー、なんか愛想悪めの男」

うん。これがぴったり。

「あはは! なのに届けてくれるの?」

「らしいよ」

本当よね。
だいぶめんどくさそうではあったけどね。

そして仕事も終わり、約束通り18時に裏口へと回ると何台か止まっている車の中に、黒のドイツ製の高級SUVを見つけた。
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