黒澤くんの一途な愛
あのあと、私は黒澤くんに反論しようとしたけど、もちろん話を聞いてもらえることはなく。
憂鬱な気持ちのまま、黒澤くんやその仲間ふたりと一緒にやって来たのは……住宅街の中にひっそりと佇むカフェだった。
古民家をリノベーションした和モダンな店内は、とても和やかな雰囲気。
「こちらのお席でよろしいでしょうか」
「はい」
女性店員さんに窓際の4人掛けの席へと案内され、腰をおろす。
お礼っていうから、一体どこに連れていかれるのかと思っていたら、まさかカフェとは。