初恋を君と 短編集
☆☆☆


「と、父さん待てよ!俺はっ!!」「はぁ……なんだよ」

バンっ!!

「初めましてーこんにちは!橘の名家の長女  飛鳥(アスカ)と
いいます。これからよろしくお願いします!祐馬さん。」



男に媚びた顔…気持ち悪い。
「朔斗(サクト)さん…!?約束が違うわっ…!!」

診療中だったのだろう。医師として優秀だった母が白衣を着たまま
父さんを怒鳴りつけてる。


「なんだ麻美子。文句があるのか?」
「祐馬には、政略結婚させないって……この前言ったじゃ無い!」

どう言うことだ。母さん。
「祐馬には結婚したい人がいるって言うのか?」


ジロっと俺の目を目を見る。

「まぁまぁ、お義父さん。祐馬さんに思い人が居たとしても……とりあえずお試しでしょう。?」

「飛鳥とか言うやつ。気安く父さんって呼ぶんじゃねぇ」

「ふふ。祐馬さんったらヤダァ。。''結婚''する仲なんですよ?私たち。」


なんだこいつ…うざくて仕方がねぇ……。。

プルルルル。



俺の携帯が鳴る。
?相手は……、大翔からだ。。


「なんだ大翔。今ちょっと「祐馬っ!!あ、あ、愛音が……!」

え?

「今、お前んちの病院に運ばれてっ……!」「今ちょうど病院いるんだ」

遠くからピーポーと救急車の音がする。
愛音に何がっ……!!



愛音side



「今すぐあいつのところに殴りに行きたいけど……って愛音?」



「っん?」「顔色悪いよ大丈夫?」

「ああ。うん多分大丈夫だよ。」「絶対大丈夫じゃ無いじゃん!」


さっき泣いたせいで疲れが急に……
痛い……。。


「ちょっと愛音?ぼーっとしすぎじゃない?」「………」
「ねぇ…!貴方が愛音……とか言うやつ?」「え……あ、はい」


「調子…乗ってんじゃないわよ」


確かこの人、、祐馬くんのファンクラブの人で……
前もなんか中学の時に言われた気がす……る。



「あんたみたいなブスが、………祐馬くんに近づくなって言った
よねっ!!??」


ドンっ……


痛っ……
肩をどんっと叩かれたせいで少しよろける。


おっ…とっ………と!?


「「「え?」」」


私と止めようとした藍子…そしてファンクラブのあいつが…
は持った瞬間……


近くにあった
階段に落ちたって言うことがわかった。



「きゃぁぁぁっ!!!」


自分が落としたくせに、何叫んで顔青ざめてんの……?


頭には衝撃あんま当たらないようにしなきゃ……


致命傷になったら、もしかしたらゆう、まくんに会えなくなっちゃう、、もん……ね。

ドンっと鈍いと衝撃かが走る。


よかった……ぁこの感じだと死なないね……

「愛音っっ!!愛音っ、」

そんな声を最後に私は目を閉じた。


☆☆☆

祐馬side

「祐馬?」「はぁ、はぁ、ごめん。母さん。いか、なきゃ……」


「ちょっ……祐馬!戻りなさいっ!」



父さんの声を無視して、ただ走った。



スマホ……スマホ……!



俺はある人に電話をかけた。


「もしもしっ……!?」「もしもし。愛音はっ……!?」



かけた相手は''藍子''
「今は……眠ってる。。頭は幸いなんもなくて、全身を強打しちゃって、右手が骨折してるって……」


「な、んでそんなことに!?」「………。あんたのファンが愛音を
押して、あんたの事で弱ってた愛音がよろけちゃって階段からっ…!!」「……っ!」

俺の、、せいだ、


「病室はっ!?」「405号室…南棟」


「今すぐ行くっ!!」
俺は電話をブチっと切って…走った。

愛音……愛音っ…!!

「藍子!!」「ゆ、柚子日!」

「愛音はここにっ…「貴方が……柚子日 祐馬くんかしら?」
背中の方から大人の女の人の声がする。


懐かしい聞いたことのある声だ。。


「愛音の母です。前……あったことあるわよね?」


やっぱり……そうか…。


「七海さん……でしたよね。。」
「ふふ。覚えてくれてて嬉しいわ。……」

前、あったことがある。愛音都合で会ったわけじゃなくて
母さんの友達の看護師としてあったことがあるんだ。


最初会った時、最後に会った愛音の面影が映ったんだ。
やっぱり沙川 七海なんだな。


「愛音の好きな人よね?藍子ちゃん」「……はい。そうです」



「で、祐馬くん……愛音こと好きなんだよね。」
「………」


今の俺はその言葉を言っていいのだろうか?
振ったくせに何様のつもりなのだろうか俺は……




けど…、
「はい。好きです。」「ふふっ。」

七海さんは、手を口に押し当てて笑った。

「あらぁ……麻美子の旦那さん……。。朔斗さんにそっくりねぇ……」

父さんに似てる。好きですって言ってるこの姿が?



「朔斗くん。すっごい麻美子のこと好きだったのよ!」
七海さんが黄色い声でそう言う。

「やっぱ、祐馬くんそっくりよー!」
「いや、愛音ママ。愛音たちの方がすごい
似てるよ!」

藍子が急に声を出す。

「あら?藍子ちゃん。そうかしらね…」

「そう言えば、麻美子と全然会ってないわ 
今度会いましょって言っといて!」

「は、はい。」
七海さん変わんない。前も、すっごい優しかったしな。

「ああ。それと……」

「愛音の事幸せにするって約束できるかしら
2人とも!」

「え?そこは柚子日1人よ、ななさん…」
俺は、藍子と目を見合わせた。

「「はいっ!!」」

俺は愛音の病室へ入った。
こつこつこつ。


ピッピッピっ。。

ツンとした消毒の匂いがする部屋に
機械音が規則的に響く。
あ。一番奥のベットだ。


愛音が、目を閉じて横たわっている。


この病室は、愛音1人みたいだ。
近くの椅子に座る。痛々しい包帯が至る所に巻かれている。


俺の、、せいで……「愛音ごめん……!」

俺は静かに涙ぐんだ。「ごめん」といい続けながら。


「祐馬く、ん」



そこに、涙を流しながら目を開けている彼女の姿があった、



「愛音ーー……」



祐馬side end**

< 18 / 57 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop