初恋を君と 短編集
私は柊吾と、真希が睨み合っている間
祐也くんにメッセージした。



内容は、



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今日放課後一緒に帰りませんか


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よし。。決戦の日だ。



------わかった。


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じゃあ、いつものコンビニで
待ってます。

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今なら多分言える。


ちょっとの寂しさと、沢山の緊張が、
心に染み付いて離れない。


真希を巻き込まなくたって私はできる。






ジリジリと痛いくらいの日差しを当ててくる太陽。


「………もう7月………暑いな……」

そうして、コンビニでアイスを買いに行こうとした時。


「……おまたせ…またせた?」

あ……、祐也くん。
やっぱりこの顔。いつも皆に愛想いいのに
軽めのしかめっ面。

「ううん!待ってないよ……でもアイス買っていいかな?」

「全然大丈夫。俺も買お。」


ラムネの入っているソーダ味のアイスを買う私と、濃厚チョコのかかっているバニラアイスを買う裕也くん。

やっぱ、合わないよねー。

「それで?今日はなんかあったの?」
「えっとね、私祐也くんと「あれっ?
ユウヤじゃん?こんなとこで何してんのー」

私の話を遮ったのは、綺麗なソプラノの声。


高そうなバック……、社長息子の祐也くん。

きっと、取引先かなんかのご令嬢だろう。

まぁ、そんな人がここに来るとはあんま思わないから、祐也くんのことでだろうな。


レイル
「あ、玲瑠さん。こんにちは。」

ほら、、わたしにはみせない笑顔。

「あれ?カノジョさん?ごめん。邪魔したねー。」

そういう彼女の目は、怒りに満ちてた。

きっと、邪魔なのは私。

「いえいえ。大丈夫ですよ。」

ニコッと微笑む祐也くん。


「…………」
「じゃ、また会おーね!ユウヤ!」
手を振る玲瑠さんに応えるように手を祐也くんは振った。


溶けそうになったアイスにかぶりついて
バレないように少し泣いた。


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