ただ、守りたかっただけなのに

*** episode2 ***

*****

放課後。


教室にはほぼ人がいなくなり、運動部が活動している声や音が、遠くから聞こえてくる。





机に突っ伏してスヤスヤと眠っている朔。



教室で朔の隣の席に座り、スマホをいじっている柚葵。

彼はいきなりため息をつき、朔の方を見る。

彼の視線の先には、心地良さそうに眠っている朔。

呆れた顔をする柚葵。

そして彼は、朔の肩を揺する。


「おーい、起きろ〜。朔」


ん、と寝ぼけた声を出して、また眠りにつく朔。






心底うんざりとした顔をする柚葵。



と、いきなり朔の耳に顔を近づけ、

「おい!起きろ!白崎に呼ばれてんだろ!」

と、大きめの声を出す。




「え、何事!?」

驚き、飛び起きる朔。



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