ただ、守りたかっただけなのに
半袖にデニムという、ラフで動きやすそうな服装に着替えた希愛。
彼女はソファーと大型テレビ、食卓などがある、少し広めのリビングにいる。
リビングの机に置いてあったキャップを被り、ポケットにスマホを入れ、リビングを出ていく希愛。
彼女は玄関でスニーカーを履き、ドアを開ける。
ドアの隙間から漏れ出てきた光に、一瞬眉をひそめる希愛。
だが一度外に出ると、彼女の顔がにやける。
彼女はニヤニヤしながら、鍵をポケットから出し、ドアを施錠する。
そしてそのまま、飛びはねんばかりの勢いで、道へと歩き出す。