ただ、守りたかっただけなのに
リビングの方に避難した恋菜たち。
響平はさっきまでとても怯えていたが、今は元通りだ。
喧嘩が好きな彼は、いつもよりもキラキラしているかもしれない。
ただ、彼の家族や友人達は、殺気がありすぎるのだ。
だからどうしても、萎縮してしまう。
響平に喧嘩をさせたら、かなり“強い” の部類に入ることだろう。
一方、柚葵は満足げな顔で喧嘩を眺めている。
きっと、普段の娯楽が足りていないのだろう。
顔前面には出していないが、心から楽しそうにしている。