そばにいてくれるなら
――…
「―…で、隣の雑貨屋さんの猫がさ
赤ちゃん産んだんだって」
「か、かわいい…」
「今度、一緒に見に行く?」
「行きたいですっ」
テーブルの上に並べられた写真
見せられたその写真を見て
へにゃりと表情が緩む
まだ、目も開いてない
ほんとに生まれたばかりのちっちゃな命
小さな子猫達が
お母さん猫にくっついて眠ってる
「雑貨屋の奥さんに連絡しておくよ」
「楽しみです」
はしゃぐ私を
微笑ましそうに眺める速水さん
見守るような優しい眼差しに
また、重なる面影
…。
ふっと、表情を戻して
黙り込んだ私を見て
速水さんは
微笑んだまま、軽く首を傾げた
「そんな似てる?」
「…あ、ご、ごめんなさい」
時折、こうやって
速水さんを見つめたまま、フリーズする私
その理由を知っても
速水さんは嫌がらなかった
とっさに謝る私に
いつものように笑いながら
速水さんは「気にしてないよ」と返す
「……顔は、速水さんの方がかっこいいです」
「ははっ、嬉しいけど
お兄さん、泣いちゃうんじゃない?」
「兄は可愛い系だったので」
目鼻立ちがはっきりして
綺麗な顔をしてる速水さんとは違って
私の兄は、至って平凡、平均的な
親しみやすい顔立ちの男の子だった
「―…で、隣の雑貨屋さんの猫がさ
赤ちゃん産んだんだって」
「か、かわいい…」
「今度、一緒に見に行く?」
「行きたいですっ」
テーブルの上に並べられた写真
見せられたその写真を見て
へにゃりと表情が緩む
まだ、目も開いてない
ほんとに生まれたばかりのちっちゃな命
小さな子猫達が
お母さん猫にくっついて眠ってる
「雑貨屋の奥さんに連絡しておくよ」
「楽しみです」
はしゃぐ私を
微笑ましそうに眺める速水さん
見守るような優しい眼差しに
また、重なる面影
…。
ふっと、表情を戻して
黙り込んだ私を見て
速水さんは
微笑んだまま、軽く首を傾げた
「そんな似てる?」
「…あ、ご、ごめんなさい」
時折、こうやって
速水さんを見つめたまま、フリーズする私
その理由を知っても
速水さんは嫌がらなかった
とっさに謝る私に
いつものように笑いながら
速水さんは「気にしてないよ」と返す
「……顔は、速水さんの方がかっこいいです」
「ははっ、嬉しいけど
お兄さん、泣いちゃうんじゃない?」
「兄は可愛い系だったので」
目鼻立ちがはっきりして
綺麗な顔をしてる速水さんとは違って
私の兄は、至って平凡、平均的な
親しみやすい顔立ちの男の子だった