全国への道
「やば!靴下ない!母さ〜ん。新しく買った靴下どこ置いたんやっけ?」
ドタドタと音を鳴らしながら階段を降りる。
「はぁ?あんたこの間自分のタンス入れてたやん。忘れたん?ちゃんとそういうのは前晩に用意しておくもんなんやで?」
「お,ホンマや。あった。」
「聞いてんの?」
「はぁい聞いてる。」
「ホンマにもう…早よせんかったら翔真くんたち待たす羽目になるで。あんたいっつもみんな待たしてるやん。」
「頂きまーす!あーその件なんやけど翔真たちもう慣れたらしくって俺が遅刻するからみんなも約束の5分後に来るようになったんよ。だからもう大丈夫。」
朝ごはんを食べながら答える。
「大丈夫なことあるかいな。約束守れへんかったら将来信用失くすからちゃんと今のうち遅刻癖なくしときいや。」
「はーい。ウェッゴホゴホッ。っあー。」
口いっぱいにご飯を詰めながら話したせいで咳き込んでしまう。それを見て呆れる母。
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