溺愛銃弾 〜スィート・マジェスティ~
畳んだ洗濯物を仕舞うところまで終わらせ、ベッドにもぐり込む。

お義母さんと玉置さんにも助けてもらって、一花のお母さんと陶史郎さんの奥さんをどうにかやれてる毎日。だけど。どっちも点数をつけたら100点満点の50点くらい。

体が二個ほしい。陶史郎さんに頼りっきり。ずっと家にいてくれるのを甘えっきり。仕事は大丈夫なのかな。玉置さんにしわ寄せ行ってないかな・・・・・・。

頭の中でゆるゆる巡らせてるうちに意識がすとんと落ちた。どれくらい眠ったか。ふと引き戻されたのは声だったんだと思う。2SLDKの離れはこじんまりして、割りと筒抜けだった。

「支部会?お前が俺の名代で済む話だろう」

「今回は面倒な顔ぶれがそろってますから、それでは支倉の面子が潰れます」

「その程度で潰れるくらいなら、さっさと潰されてくるんだな」

「・・・先日の一件で興和(こうわ)会がきな臭くなっています。若の顔ひとつで向こうの出方も変わって」

「くどい」

「若・・・!」

いつも冷静な玉置さんが低く呻った気配。わからないけど跳ね起きた。わからないけど、止めたいと思った。
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