冷徹御曹司の旦那様が、「君のためなら死ねる」と言い出しました
あなた以外に、欲しいものなどない
人には誰しも秘密がある。
品行方正な優等生でも、順風満帆そうに見える人でも、会社や人間関係への不満、許されない恋、隠したい趣味なんかがあるかもしれない。
普段はにこりともしない、冷徹な私の夫も例外ではない。
私をベッドに組み敷く彼は、どこか陰のある瞳で私を見下ろし、私の髪の一本一本を愛でるようにゆっくりと指に絡める。
「……本当に可愛い、俺の秋華。死ぬまでずっと、ずっと愛してるよ」
彼はぞくりとするほどの色気を醸し出し、悦に入ったように微笑んだ。
私の理性も、不安も溶かすような甘く濃密なキスを受け入れ、依存関係になりたいと望む夫に今夜も骨抜きにされる。
色恋にまったく無関心そうな彼が、まさかこんな本性を隠していたなんて──。
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