冷徹御曹司の旦那様が、「君のためなら死ねる」と言い出しました
腰に回された手に自分のそれを重ね、速いリズムを刻む鼓動を感じながらぽつりと呟く。
「……ルームシェア婚は、もうやめにしましょうか」
桐人さんは溺愛が行きすぎないよう注意するようになったし、私もその愛を受け止められると自信を持てるようになった。もう生活を別々にする必要はないだろう。
きっと彼も同じで了承してくれるはず。そう思っての提案だったのだが……。
「いや、続ける」
「へっ」
予想に反した答えが返ってきて、私の口からまぬけな声が出た。あれだけ一緒にいたがってくれていたのに、どうして?
まさか蘭先生との再会でなにか機嫌を損ねた?と不安になったのもつかの間、彼は私の髪に顔を埋めるようにして言う。
「一緒に寝たりなんかしたら、もう我慢できなくなる。怪我している君に無茶をさせて、嫌われたくはない」
あっ、そういう意味!?
自制するためなのだとわかり、また恥ずかしさで身体が火照り出す。求められているのは変わらずほっとするけれど、同時に怪我をしてしまった自分が憎い。……私も、今夜あなたと一線を越えたかった。
私たちがなんの遠慮もなく愛し合えるまで、もうしばらくかかりそうだ。
「……ルームシェア婚は、もうやめにしましょうか」
桐人さんは溺愛が行きすぎないよう注意するようになったし、私もその愛を受け止められると自信を持てるようになった。もう生活を別々にする必要はないだろう。
きっと彼も同じで了承してくれるはず。そう思っての提案だったのだが……。
「いや、続ける」
「へっ」
予想に反した答えが返ってきて、私の口からまぬけな声が出た。あれだけ一緒にいたがってくれていたのに、どうして?
まさか蘭先生との再会でなにか機嫌を損ねた?と不安になったのもつかの間、彼は私の髪に顔を埋めるようにして言う。
「一緒に寝たりなんかしたら、もう我慢できなくなる。怪我している君に無茶をさせて、嫌われたくはない」
あっ、そういう意味!?
自制するためなのだとわかり、また恥ずかしさで身体が火照り出す。求められているのは変わらずほっとするけれど、同時に怪我をしてしまった自分が憎い。……私も、今夜あなたと一線を越えたかった。
私たちがなんの遠慮もなく愛し合えるまで、もうしばらくかかりそうだ。